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第35回:テクノロジーによる業務自動化の将来展望

■情報テクノロジーを活用した業務自動化

業務自動化導入のセミナーやコンサルティングにご興味を持った社長から「業務自動化とは、何の自動化ですか?」というご質問をいただくことがあります。

「何の自動化なのか?」をご理解いただくためには、「何のための業務自動化なのか?」を明らかにすることが必要です。

会社にとって、真に価値のある業務自動化は、会社全体の生産性や収益性を高めるためのものです。そのためには、社長視点で業務自動化を捉えることが重要です。

社長視点で業務自動化を捉えると、新規事業や増収施策に対して、10回指示を出していたものが、1回とか2回の指示で推進できるということも業務自動化と見做すことができます。ですから、社長視点の業務自動化では、必ずしも、AIやITといった情報テクノロジーを活用する必要がありません。

つまり、情報テクノロジーを活用した業務自動化は、業務自動化の一つの手段にすぎないという位置づけなのです。

そのような位置づけであることをご理解いただいたうえで、情報テクノロジーを活用した業務自動化の今後の展望について考えてみたいと思います。

■画像認識とRPA

現在、情報テクノロジーを活用した業務自動化において、比較的に浸透しているのが、画像認識とRPA(Robotics Process Automation)です。

画像認識は、製造領域においては製品の不良品を検知することに使用されることが検討されています。また、医療領域では、皮膚がんを画像認識で診断をできるAIが開発されています。試験段階において、一部のAIが専門医の診断よりも正確に診断ができるケースも出てきています。

更に、小売分野では、あるスーパーマーケットのチェーン店の事例が挙げられます。この会社では、レジに並ぶお客さんの数をカウントし、レジ打ち係りの人数を決めているシフト管理担当者が各店舗に1名ずつ配置されていました。このシフト管理担当者の仕事を画像認識に置き換えることに成功しています。この事例では、レジに並ぶお客さんの数をカウントするために、カメラを設置して、画像認識でお客さんの数を自動でカウントします。そして、曜日・時間帯ごとにお客さんがどれくらい来るかを予測して、レジ打ちのシフトづくりまでを自動化することが出来るようになっています。

また、RPA(Robotics Process Automation)と呼ばれる技術があります。これは、ロボットと銘打っていますが、パソコン作業を自動化するプログラムです。パソコン作業の中でも非常に単純な作業を対象としてます。例えば、決まったデータをコピーして貼り付けるとか、あるシステムから出力したデータを他のシステムに入力するというような単純作業です。

RPAは大企業を中心に普及をしており、年間、数千時間の労働時間を削減することに成功している企業も出てきています。

このように、情報テクノロジーを活用した業務自動化の分野では、現在点(2019年6月時点)では、画像認識やRPAといった分野が主流となっています。

■情報テクノロジーを活用した業務自動化の展望

情報テクノロジーを活用した業務自動化は、今後も発展していくことが予想されています。今後10年から15年の間で、下記のようなことが起こると予想されています。

・AIがロボットと融合することによるロボティクス分野における、製造プロセスの効率化や自動運転の実現

・AIロボットが「優しくさわる技術」を身に着けることによる、家事・介護等の分野への適用

・AIによる言語理解が深まることによる、翻訳・海外ECへの適用

・大量に蓄積された言語データを学習したAIがより抽象的な知識を活用することよる、ホワイトカラー業務・秘書業務への適用

このように、情報テクノロジーによる業務自動化が可能な領域は今後どんどん広がっていきます。テクノロジーを活用し、単純作業を自動化していき、人が本来やらなくてはいけない「創造性」や「コミュニケーション」が必要な仕事に注力していくことが今後会社を力強く成長させていくために大切となっていきます。

そのためにも、「社長視点」で業務自動化を捉えて、「基本」から「応用」へと業務自動化が進んでいくように適切な手順を踏んでいくことが極めて重要です。

(2019/6/12)

【ご参考】情報テクノロジーの今後の展望の詳細については、下記をご覧ください。