〒160-0023
東京都新宿区西新宿3-9-7

TEL : 03-6868-4495

第36回: 自動化による未来経営

■令和時代の経営の方向性

同業のコンサルタントの知り合いと話をしていたところ、「これからの経営はどうなっていくのか?」という話になりました。

令和時代において経営を考えるときのポイントは2つあります。1つは、働き盛りである15歳から65歳までの生産年齢人口が大きく減っていくということです。総務省の統計では、2020年が約7,300万人であるのに対して、2060年には約4,400万人にまで減少します。これから僅か40年間で、約6割にまで生産年齢人口が減っていくのです。

2つ目のポイントは、AIやIoTといった情報テクノロジーの発展によって、単純な作業の業務自動化が進んでいくということです。このテクノロジーを使った業務自動化によって、今と同じ人数、もしくは今よりも少ない人数で、今以上の成果を上げていくことが求められています。

つまり、令和時代においては、多くの企業は、業務自動化によって、一人当たりの労働生産性を高めていき、生産年齢人口の減少を補っていくことが求められているのです。

■自動化による未来経営

では、業務自動化を進めていくと、どのような未来が待っているのでしょうか?

一つは、一人当たりの労総生産性が高まっていくということです。少ない従業員で、今以上の成果を上げることが出来る組織になれば、当然ながら収益性も高まっていきます。しかし、情報テクノロジーを活用した業務自動化の本質は、単純な作業を自動化していくことではなく、人が本来やるべきことは何なのかということを明らかにすることです。

その中心となってくるのが「創造性」と「コミュニケーション」が必要な仕事です。「創造性」が必要な仕事とは、会社のビジョン構築や戦略立案、新規事業の開発、新商品の開発、業務自動化をする着眼点の洗い出し等が挙げられます。「コミュニケーション」が必要な仕事とは、重要な顧客のとの対話、高度なサービス、社内のコミュニケーション等が考えられます。こういった、仕事というのは、AIやIoTに置き換えることが非常に難しく、人がやり続けないといけない仕事ということになります。

現在は、AIやIoTといったテクノロジーを上手く活用して、業務自動化を迅速に行っていくことが、他社と比較したときの優位性となっていくフェーズにあります。しかし、将来、業務自動化のテクノロジーがコモディティー化していくと何が起こるのでしょうか?

業務自動化していることが当たりまえになりますので、競争優勢にはなり得ません。その時に、重要なことは、「創造性」や「コミュニケーション」といった人が本来やらなくてはならない仕事の質をいかにして高めるのかということにつきます。

単純な作業はAIやIoTに代替していき、人が本来やるべき仕事に、従業員を手厚く配置して、能力・スキルの開発をしていくことが求められます。

業務自動化が行きつく所まで、発展していくと必ず人でしか持ちえない能力がクローズアップされる時代になるはずです。それこそが、他社との差別化の源泉になるからです。

業務自動化を進めていった先には、人の力こそが競争力の源泉になる未来経営が立ち現れきます。未来経営を実現していくためにもぜひ、まずは、会社の中の業務を見渡して、業務自動化を進めていくということが重要です。

(2019/6/19)