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第50回: 業務オペレーション改善のポイント

■業務オペレーションの改善の必要性

 あるIT関係の会社の営業担当、兼情報システム管理を担っている方から「会社の生産性を高めたいのですが、どうすれば良いですか?」というご相談を受けました。色々、お話を伺ってみると、システムが二重管理になっていることや、業務オペレーションが整理されておらず社員の負担が大きくなっているなど、色々な課題が見えてきました。それだけ課題があるのですから、実際に解決策を検討して、実行していけば良いのではないかと思われるかもしれません。しかし、現状の業務を変えていくというのは、実際には一筋縄ではいかないものなのです。

 理由は3つあります。一つは、会社の中で優秀な人材に、仕事が集中してしまうことに起因しています。効率化すべきは、忙しい人材に集まっている業務なのですが、なにしろそういう人材は忙しいため、取り組みを進めることが難しいためです。二つ目は、やった方が良さそうな施策はいくつか見つかるのですが、何から手を付ければ良いのか分からないという理由です。つまり、優先順位付けを適切に行えないために手を付けることが難しいというものです。三つ目は、やり方が分からないという理由です。正確に言うと、やってできないことはないのですが、限られた時間で効率よく検討を進めることが中々できそうでいて、できないものなのです。

 このような理由から、生産性向上の取り組みを進めるのには困難を伴なう場合が多いものです。そこで、今回は、システムへの投資費用がかけずに、また、あまり時間をかけずに業務オペレーションを改善し、効果をあげるための手法について、ご紹介したいと思います。

■業務オペレーションの改善方法

 業務オペレーション改善には、5つのステップがあります。

①目標を定める

 まず、何のための業務改善なのかを明らかにしなくてはいけません。なぜならば、目指す目標によって、とるべきアプローチが変わってくるからです。例えば、下記のような二つの目標があったとすると、とるべきアプローチが異なることが分かるのではないでしょうか。

・労働生産性を高めることによって、実際に営業利益を1割改善する・労働時間短縮によって、社員満足度を高め、離職率低下や採用力を高める

 このように、初めのステップとして、会社としてどのような目標を掲げるのかが、その後の取り組み内容を検討するために、極めて重要となります。

②定量的な分析から取り組む領域を決める

 次のステップは具体的に何をやるのかを明確にするということです。具体的に何をやるのかを決定するときに重要なことは定量的な効果がどれくらいをあるのかを試算するということです。労働生産性の効果を定量的に試算するときには、「処理件数」と「1件当たりの処理時間」を凡そで置くことが必要です。この二つの数字を仮置きできれば、かけ合わせることによって、凡その業務時間を試算することが出来ます。そして、何割くらい削減するのかによって、どれくらい労働時間を削減できるのかを算出できます。このように、効果を定量的に示すことで、どの施策に着手するべきかの判断がしやすくなるのです。

③現状の業務を可視化する

 三つ目のステップは、対象業務を可視化するということです。ベースとなるのは、業務フローを作成することです。業務フローは、縦軸、横軸に担当者、時間という軸をとり、業務オペレーションのステップを並べてくことで作成することが出来ます。

④あるべき業務を定義する

 現状の業務が明らかになった後には、あるべき業務を定義していきます。あるべき業務を定義する際には、ECRSという観点で効率化できる余地がないかを検討していくと良いです。ECRSは、Eliminate(削減)、Combine(統合)、Rearrange(入れ替え)、Simplify(簡素化)の頭文字を合わせたフレームワークです。

⑤教育を行う

 最後のステップは教育です。教育を検討する際には、弊社ではPMTを提唱しています。PMTの要点は、まず教育計画を立て(Planning)、マニュアル化・文書化し(Manual)、必要な人に必要なタイミングでトレーニングをする(Training)ということです。

 以上、5つのステップを踏むことで、実際に生産性向上が可能になります。皆様の会社でも、参考していただければと思います。また、ステップを進めていく上でご不明な点ありましたら、弊社までお気軽にお問合せ下さい。

(2019/9/25)