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■リモートワークが上手く会社と上手くいかない会社があるのは何故か?

 ご支援先においても「うちの会社はなかなかリモートワークが進まないですよ」という会社と、リモートワークにすんなりと移行している会社とに別れています。今後も多くの会社がリモートワークへの移行を継続していくことになると思いますので、何がリモートワーク推進の成否を分けているのかを考えてみたいと思います。

 リモートワークが上手くいっている会社というのは、インターネット関連の会社や外資系の会社です。これらの会社は、元々、オンラインで仕事をするという前提で仕事が組み立てられています。そもそも外資系の会社などは、レポートラインが海外にあるので、メールや電話会議でコミュニケーションを図ることが当然で、これまでもずっとリモートワークで仕事していたようなものでした。ですから、オフィスに来ないで、本格的にリモートワークに移行してもあまり違和感なくリモートワークに切り替えができたということです。

 他方、国内の会社はリモートワークへの移行に苦戦する場合が多いのかもしれません。何故、リモートワークが進まないのかをリモートワークの成熟度の観点から考えてみたいと思います。

■3階層のリモートワーク成熟度

 リモートワーク成熟度には、3つの階層があります。その3つの階層とは、デバイス層、プロセス層、コミュニケーション層です。

・デバイス層

 リモートワーク成熟度の一番基本的な階層で、ここに問題があるということは、成熟度が低いという位置付けになります。デバイス層で測られることは、リモートワークを推進するためのデバイスが準備できているか否かということです。デバイスとは、例えば、ノートPCやVPNです。VPNとは、Virtual Private Networkの略で、会社のイントラネットに安全にアクセスするための方式です。これらのノートPCやVPNがリモートワークを推進する社員のために用意ができていない場合、リモートワークの推進は不可能となります。ですから、リモートワークを推進するための方式(リモートデスクトップ方式、シンクライアント方針、会社PC使用方式 等)を決定し、そのために必要なデバイスを準備するということが必要となります。

・プロセス層

 リモートワーク成熟度の次のレイヤーは、プロセス層です。いくらデバイスの準備ができていても、プロセスがしっかりと出来ていないと、リモートワークに移行することが難しくなります。プロセスの中で障害となる最たる例はハンコです。社内の承認において、ハンコが必要な場合、稟議を通すために、オフィスにきて上長のハンコをもらわなくてはならなくなり、リモートワークを妨げることとなります。また、会議室で会議を定期的に開催するような場合も、リモートワークの阻害要因となります。このように、リモートワークに適したプロセスとなるように、現在のプロセスを最適化していく必要があります。

・コミュニケーション層

 最後は、コミュニケーション層です。これは、オンラインで社員同士が効率的に意思疎通できているかということです。これまでの電話やメールに加えて、チャットやビデオ会議のようなアプリケーションを活用することが求められます。ビジネスにおけるチャットツールは、「Microsoft Teams」や「Slack」等が使われています。またビデオ会議では、「Zoom」、「Webex」といったツールがあります。セキュリティーの問題を指摘されているツールもありますので、メリット・デメリットを考慮して、これらのツールを活用していくことが求められます。

 リモートワークが進まないというときには、この3つの階層のどこで行き詰まりがあるのかを把握して、対処をしていくと良いでしょう。また、成熟度低の層から中、高の層へと対処をしていくことで、無駄の少ない導入が可能となります。

(第83回: 2020/5/13)