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デジタル化で全体最適を実現する方法

■部分最適となる原因

 業務にアナログな部分が残っていて、システムも所々で部分最適的に導入しており、業務の効率化が阻害されているということがあります。効果的なデジタル化のためには、業務を整理・統合して全体最適化をしたうえで、システム導入を実現する必要があります。

 しかし、この業務の全体最適化というのは、中々一筋縄ではいきません。何故かというと、会社はほっておくと部分最適化していくからです。仕事・業務が部分最適化する理由は、視点の違いから起こるものです。経営者や部門長と、現場の担当者はそもそも視点が異なります。

 経営者や部門長は、会社全体・部門全体が成長し、収益性が高くなるように色々な施策を考えます。しかし、担当者は、目の前の自分たちの仕事をいかに効率的にこなすかということを考えます。ですから、デジタル化する場合においても、自分たちのチームの仕事の効率が上がるようにシステム導入を進めます。

 このようなデジタル化の進め方をしますので、異なるチームで同じようなシステムを導入していたり、同じような仕事が重複していたりすることが起こってしまうのです。これが業務を部分最適化させてしまう原因です。

■デジタル化で全体最適化を促す方法

 では、どうすれば部分最適している業務を整理・統合して、全体最適化したうえで、システム導入していくことができるのでしょうか?

 全体最適化するためのデジタル化には、5つのステップがあります。

①全体方針の決定

 全体最適を促すような組織の方針を決定する必要があります。会社全体かもしれませんし、事務部門などの一つの部門かもしれません。どちらにしまして、対象となる組織・チームのトップが全体最適に向けた方針を打ち出す必要があります。例えば、業務を全体最適化して、残業時間を減らすとか、業務をスリム化するというゴールを明らかにすることが一歩になるということです。

②タスクの洗い出し

 次のステップは対象となる組織のタスクを全て洗い出すということです。事務部門が対象でしたら、事務部門の各チームの仕事を全て洗い出すことが必要となります。タスクを洗い出すときには、大項目、小項目という形で、構造化してタスクを洗い出すことで、抜け漏れダブりなくタスクを洗い出すことが可能となります。

③タスクの分類と優先順位付け

 タスクを洗い出した後は、タスクのカテゴリー分けをしていきます。例えば、下記のようなカテゴリー分けになります。

-チーム固有(チーム固有のタスク)
-チーム横断(複数チームを横断しているタスク)
-チーム重複(複数チームで重複して行っているタスク)

 全体最適化を検討するときには、チーム横断、チーム重複のタスクが検討対象となります。チーム横断のタスクでしたら、チーム間で効率的に運営できるように新しいフローを作成することが必要となるかもしれません。また、チーム重複のタスクについては、統合して、片方を削減することができるかもしれません。

④横断実行組織の組成

 そして、チーム横断のタスクやチーム重複のタスクの効率化を検討するためには、チームを横断する実行組織を組成する必要があります。これは、事務部門全体の全体最適化であれば、事務部門のトップが実行組織を率いることが大切となります。

⑤施策の検討

 実行組織が立ち上がれば、チーム横断、チーム重複の課題に対する具体的な検討が可能となります。導入するシステムがパッケージであるならば、導入システムが提供する標準機能に寄せる形で業務を全体最適化していくことが効率的かもしれません。

 以上の5つのステップが全体最適を促す、業務改善とデジタル化の手順となります。

(第108回: 2020/11/11)