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■アフターコロナで働き方が変わるのか?

 今回の新型コロナウイルスによって、働き方が変わってきています。最も大きな変化は、時差出勤とリモートワーク(テレワーク)が進んでいることでしょう。多くの会社でこれら二つの取り組みが進められています。

 では、新型コロナウイルスが終息した段階で、働き方は従来の形式に戻るのでしょうか?その答えは、新型コロナウイルスによる影響が続く期間と、今回の働き方の変化によって企業にどれくらいのメリットが生じるのかによると思います。

 新型コロナウイルスの影響がどの程度続くのかということですが、これはいつ終息するのかということと表裏一体です。インフルエンザのように暖かくなれば終息すると考えるのは楽観的な見方かもしれません。なぜなら、マレーシア、シンガポール、オーストラリアのように今の時期でも暖かい地域でも感染が広がっているからです。夏になっても終息しないとなると、終息時期はワクチンや治療薬がいつできるかに依存するということになります。そのように考えると、終息に向けては、数カ月から1年以上はかかる可能性もあります。

 結果として、場合によっては1年以上の期間、時差出勤やリモートワークをせざる得ない会社が多くなるということになります。そして、業務効率や従業員満足が高まることが認められた企業では、終息後も時差出勤やリモートワークが定着していくことになるはずです。当然ながら、時差出勤やリモートワークが合わない場合には、元の働き方に戻そうとする会社も一定あるでしょう。しかし、数カ月から1年以上にわたると、会社も新しい働き方に慣れてくるはずですし、同じような別のウイルスの発生や地震等の災害のリスクも踏まえると、元のような働き方に戻ることは難しくなると予想されます。

新型コロナウイルスによって変わりそうなポイント

 それでは、時差出勤やリモートワークが定着化することによって、会社にどのような定常的な変化がもたらされることになるのでしょうか?5つのポイントがあると思います。

①タスク管理の変容

 タスク管理を精緻に行う必要性が出てきます。オフィスに集まって仕事をする場合、多少指示が曖昧でも、その場で修正をしながら仕事を進めさせることが出来ます。しかし、リモートワークでは、曖昧な指示では仕事を進めることが出来ません。いつまでに、どのようなアウトプットが必要なのかを明確に伝える必要があります。つまり、タスク管理を正確に行っていく必要があるということです。

②評価の仕方の変化

 次に、評価の仕方を変えていく必要があります。つまり、タイムカードで打刻して、朝9時から夕方17時までオフィスにいれば良いということにはなりません。ある程度、成果ベースで評価をしていかなくてはならなくなります。その意味で、リモートワークが定着した会社では評価の仕方がより成果重視の形へと変容していくことになると思います。

③労務管理の変化

 時間労働型から、成果重視型の働き方にシフトすることによって、労働時間管理や給与・福利厚生計算等、労務管理を変えていく必要が出てきます。

④埋没リソースの活用

 タスク管理、評価の仕方、労務管理が変わることによって、副次的な効果として、外部リソースを活用する余地が増えてくるでしょう。これは、依頼すべき仕事が明確になってくるため、仕事を依頼しやすくなることと、インターネット上で仕事を依頼できるサービスが増えてきているためです。そのため、育児休暇を取っている社員や、主婦(夫)、遠隔地の専門家など、それまで活用することが出来なかった人的リソースを活用できる余地が生まれてくると思われます。

⑤会社文化の変化

 最後に、会社の文化が変わっていくことになりそうです。それまで、オフィスに顔を突き合わせて、仕事をするというスタイルが普通でしたが、会社に所属する従業員であっても時間や場所に縛られずに仕事をする傾向が強くなるはずです。そうすると、会社の文化も変わらざる得なくなるでしょう。

 以上のように、新型コロナウイルスの影響が長期化してくると、終息後も会社における働き方が否応なく変わっていくということになりそうです。特に成果重視の傾向や外部リソース活用による人材流動化が進むことによって、多くの会社の文化が変わっていくことになるでしょう。

(第78回: 2020/4/8)