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クラウドソーシング(Crowdsourcing) ②(分類)

■クラウドソーシングとは?
クラウドソーシングとは、IT技術を利用した新しいアウトソーシングの形態です。これまで、企業が仕事を依頼する先は、雇用している自社の正規社員か、もしくは人材派遣会社等の仲介業者を介する非正規従業員、派遣労働者等が中心となっていました。

しかし、クラウドソーシングを活用することにより、直接、広く一般の個人に対して仕事を発注することが可能になりました。

クラウドソーシングにより、企業側から見ると仕事の依頼先の幅が個人にまで広がり、個人側から見ると新しい仕事獲得の機会が増えたということになります。

■クラウドソーシングの分類
クラウドソーシングには、いろいろな分類・タイプが存在します。また、明確な定義があるわけではありませんが、ここでは参考文献にある分類を参考に、「A.業務タイプによる分類」、「B.報酬タイプによる分類」、「C.発注タイプによる分類」の3つの観点から分類・タイプについて考えてみたいと思います。

<A. 業務タイプによる分類>
業務タイプによる分類では、①総合型、②分野特化型、③研究開発型に大別されます。

①総合型
総合型では、情報システムの設計・開発業務、ホームページ制作、ECサイト・ネットショップ構築等のIT関連の業務があげられます。また、製造業における設計段階の計画・デザイン業務やコピーライティング業務も対象となります。

②分野特化型
ロゴ作成、バナー作成、イラスト作成等の業務に加えて、チラシ作成、名刺作成、パンフレット作成、ポスター作製等の業務が含まれます。

③研究開発型
企業等が事業課題や未解決課題を提示して、世界中のエキスパートが時間や場所を選ばずに、課題に取り組むことを可能にしています。

<B. 報酬タイプによる分類>
報酬の支払い方のタイプとして、①ギフト券型、②ポイント型、③決済代行型、④現金型の4つのタイプがあります。

①ギフト型
Amazonギフト券、iTunesギフトの形で、作業者に報酬を支払うタイプです。

②ポイント型
T-POINT、PeX、PointExchange等のポイントを作業者の報酬とするタイプです。

③決済代行型
PayPalなどの決済代行会社を利用して、作業者に報酬を支払うタイプです。この場合には、クレジットカードが必要となります。

④現金型
銀行振込による現金によって、作業者に報酬を支払うタイプです。

<C. 発注タイプによる分類>
発注の仕方による分類として、①マイクロタスク型(固定給)、②コンテスト/コンペ型(固定給)、③プロジェクト型(固定給)、④プロジェクト型(時間給)の4つの分類があります。

①マイクロタスク型(固定給)
データ入力、説明文作成、リスト作成等の依頼する仕事を小さな単位の作業に分割し、低い単価で依頼するタイプです。

②コンテスト/コンペ型(固定給)
デザイン、ロゴ、ネーミングの作品をコンペ形式で募集して、最も優れたものを選定し、報酬を支払うタイプです。

③プロジェクト型(固定給)
アプリケーション開発やホームページ作成等において、作業者からの提案・見積もりを受けて、発注先を選定するタイプです。

④プロジェクト型(時間給)
作業者のPCに時間管理ソフトを導入し、作業時間に応じて報酬を支払うタイプです。③の場合には、成果物の提示が必要となりますが、④の場合には成果物がなくても働いた時間に対して報酬が発生することになります。

■まとめ
クラウドソーシングのサービスは、「A.業務タイプ」、「B.報酬タイプ」、「C.発注タイプ」を組み合わせて作られています。

例えば、ランサーズ社で提供しているロゴ作成のクラウドソーシングサービスは、下記のような分類となっています。

A. 業務タイプ: 分野特化型
B. 報酬タイプ: 決済代行型
C. 発注タイプ: コンテスト/コンペ型

なお、A. 業務タイプとC. 発注タイプは、互いに関連性があります。例えば、A. 業務タイプが分野特化型であれば、C. 発注タイプはマイクロタスク型かコンテスト/コンペ型が多いように感じます。また、A. 業務タイプが総合型であれば、C. 発注タイプはプロジェクト型が多くなるのではないでしょうか。

最後に、企業が仕事をアウトソースする場合には、クラウドソーシングを活用することによって、従来よりもQCD(価格・納期・品質)の観点でより良いアウトプットを得られる可能性もあり、選択肢の一つとして存在感を増してくるものと思われます。

[参考文献]
税所哲郎. (2016). マッチング・ビジネスが変える企業戦略. 白桃書房.