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企業成長の5つのフェーズ

■企業成長の5つのフェーズとは
この企業成長の5つのフェーズという考え方は、1972年にグレイナー博士によって、提唱されたアイデアです。今から数十年前に考えだされたもので目新しいものではありませんが、組織の成長を考えるうえで、普遍的、且つ非常に重要なアイデアであると思います。

企業成長の5つのフェーズの論文の原題は、「Evolution and Revolution as Organization Grow」となっており、日本語では「企業成長における発展と改革」と訳せるでしょうか。

面白い点は、組織は発展と改革を繰り返して、成長をしていくという視点です。例えば、下記の図においてフェーズ3は「権限委譲」をすることにより組織が発展していくことが示されています。

この従業員への「権限委譲」を可能としているのは、改革期に各従業員が「自主性」を持てるように組織を変革したからに他なりません。

改革期にしっかりと従業員の「自主性」を持たせる仕組みを構築したからこそ、その後の「権限委任」による経営が可能となり、発展へと繋がったのです。

このように、企業が成長発展をしていくためには、節目ごとに改革が必要となり経営・マネジメントの手法・姿勢を変えていく必要があるということです。

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(引用)Greiner. L. E (1998). Evolution and Revolution as Organizations Grow. Harvard Business Review.に基づき作成

■なぜ、企業成長の5つのフェーズが有用なのか
この論文を読んだときに気付きを与えられたことを覚えています。それは、これまで経営コンサルティングに携わらせていただきましたが、「発展」と「改革」の繰り返しの中で常に「改革」期における組織向き合ってきたのだということに気が付いたからです。

「発展」期においては、会社はほっておいても前に進んでいきますが、一度節目の「改革」期となると経営コンサルタントのような外部の人間も交えて、組織に新しい風を吹かせていくことが必要になってきます。大変な時期ではありますが、次の発展期を生み出すための非常にやりがいのある時期ともとらえることができます。

この、「発展」と「改革」は、期間がたつにつれて、組織が大きくなるにつれて、繰り返し発現してくるものですが、業界や技術の進歩等によって、発現サイクルが変わってきます。

現在は、企業の寿命が短くなってきているという話もある通り、「発展」と「改革」のサイクルが短くなってきています。そのため、経営者は組織の「改革」期がやってきたときには、タイミングを逃さず組織とご自身の経営スタイルを変えていく必要があります。

この「発展」と「改革」のサイクルの中で現れてくる5つのフェーズについて、当サイトで説明・考察をしていきたいと思います。

[参考文献]
Greiner. L. E (1998). Evolution and Revolution as Organizations Grow. Harvard Business Review. https://hbr.org/1998/05/evolution-and-revolution-as-organizations-grow