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コッター教授の組織変革のための8つのプロセス(⑦成果を生かして、さらなる変革を推進する)

■成果を生かして、さらなる変革を推進する
組織変革のための8つのプロセスの七つ目である「⑦成果を生かして、さらなる変革を推進する」ことについて考えてみたいと思います。

①危機意識を高める
②変革推進のための連帯チームを築く
③ビジョンと戦略を生み出す
④変革のためのビジョンを周知徹底する
⑤従業員の自発を促す
⑥短期的成果を実現する
⑦成果を生かして、さらなる変革を推進する
⑧新しい方法を企業文化に定着させる

■なぜ、「⑦成果を生かして、さらなる変革を推進する」ことが必要なのか?
当然のことながら、短期的成果を得たからと言って、そこで変革が終わるわけではなく、本格的に組織を変革していくためには、更なる打ち手を打っていく必要があります。短期的成果はあくまでも、初動的な取り組みであり、短期的成果を生かして、全社の変革へと進んでいくことが本来の目的でもあります。

■どのように、「⑦成果を生かして、さらなる変革を推進する」のか?
短期的成果を得たことによって、変革の具体的なイメージを従業員が持つことができます。その状況を踏まえて、全社的な取り組みとして、効果的に変革を推進していくことが期待できます。例えば、全国に支社のある会社の一支社において、営業改革の取り組みに短期的な成果が表れ始めたと仮定した場合、このタイミングでその他の支社へも変革を推進していくことで全社的な変革へと繋がっていきます。このような場合には、一支社で変革を担当したメンバーが他の支社の変革メンバーに加わることや短期的成果の経験を他の支社に共有することにより、より短期間で効果的な変革の推進を期待できます。
また、実際に短期的に現れた効果を社内に宣伝していくことにより、抵抗勢力となっている従業員に対して、変革の必要性を訴求できるため、結果として抵抗勢力の数を少なくし、抵抗する力を弱めることが期待できます。
更に、鉄は熱いうちに打てという言葉があるように、従業員が短期的成果を見て、変化の必要性を感じ取ったタイミングで変革をアグレッシブに進めることも効果的であるかもしれません。逆に初めはなかなか動かない組織も一度動き出すと変革が進んでいきますが、その勢いを止めてしまうと元の木阿弥になってしまう恐れもあります。
このように、短期的成果を活かして、長期的成果や全社的な取り組みへとつなげ、抵抗勢力の力を弱め、変革の勢いが付いた状態を維持するためにもタイミングを逃さず変革を推し進めることが重要になってきます。

[参考文献]
ジョン・P. コッター(著), 梅津 祐良 (翻訳) (2002). 企業変革力. 日経PB社, P217-239.