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STP(ターゲティング)

■ターゲティングとは
設定したセグメントにおいて、製品・サービスを提供していく対象を決めることをターゲティングと呼んでいます。セグメントごとに顧客・消費者が有する好みやニーズが異なってくるため、適切にターゲティングをすることがマーケティング戦略の優劣を決めるといっても過言ではありません。
ターゲティングには①無差別型マーケティング、②差別型マーケティング、③集中型マーケティングという3つのタイプがあります。

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■無差別型マーケティング
先に述べていたことと矛盾をするようですが、無差別型マーケティングとは設定したセグメントを無視してマーケティング・ミックス(4Pや4C)を検討し製品・サービスを売っていこうとする手法です。これは、モノ不足のような供給側が有利の状況においては機能していた手法で、現在のような顧客や消費者のライフスタイルが多様化し、モノがあまり売れない時代においては、有用な手法だとは言えないのかもしれません。

■差別型マーケティング
差別型マーケティングにおいては、各セグメントでマーケティング・ミックスを検討して、セグメントごとに適したマーケティング・ミックスを展開していきます。たとえば、セグメントごとに異なる製品を用意することや異なる媒体を通じてプロモーションを実施していくことなどが考えられます。当然、市場の全てのセグメントに対して、異なるマーケティング・ミックスを展開していくことは、資源が豊富な大企業でないと対応することは難しく、差別型マーケティングも多くの企業に推奨できる手法ではないのかもしれません。

■集中型マーケティング
集中型マーケティングでは、特定のセグメントを選びそのセグメントに集中してマーケティング・ミックスを検討・展開していきます。特別に資源の豊富な大企業でない限り、現在の多くの企業ではこの集中型マーケティングによって、有望なセグメントの絞り込みが行われています。このことにより、限られた資源をターゲットなるセグメントに集中できるため、製品開発、物流費用、販促費用を抑えたうえで、競争優位性を確立することが期待できます。

セグメントを絞り込む際には、以下のような視点が考えられます。

セグメントの規模
セグメントのサイズは十分か、逆に大きすぎて強力な競合が占有しているようなセグメントではないか

競争状況
競合との競争が激しくはないか

製品・サービスの強み
自社の製品・サービスの強みを発揮でき、競合より優位に立てる可能性があるか

参入障壁
参入障壁が高すぎて参入できないということはないか、逆に参入障壁が低いため競合他社の参入が容易ではないか

制度・規制
制度や規制による制約はクリアできそうか

以上のように、特別な大企業ではなく、特に中小企業やスタートアップの場合、ターゲティングを検討する際には集中型マーケティングを選択することが必要になると想定されます。そして、セグメントの規模、競争状況、自社の製品・サービスの強みを踏まえ、最も勝機が高いと見込めるセグメントをターゲットとすることが妥当となる場合が多いのではないでしょうか。