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レベニュー・マネジメント

■レベニュー・マネジメントとは?
レベニュー・マネジメントは、元々は航空業界で生み出された手法で、「在庫を繰り越せない」という同じ特徴を有するホテル、レンタカー、輸送業界等にも広がっていきました。下記の図は、レベニュー・マネジメントのイメージを表しています。

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左側は、従来の価格設定を表しています。需要量が高くても低くても同一の価格を提示します。そのため、もっと高い価格で購入しても良いと考えている顧客に対して高い価格を提示することが出来ずに、機会損失となってします。また、従来の価格よりも低ければ買っても良いと思っている顧客がいたとしても低い価格を提示することが出来ずに需要を逸失してしまうことになります。

レベニュー・マネジメントにおいては、商品・サービスに対する需要の予測精度を上げることが初めの一歩となります。その上で、需要予測が高いときには価格を高く設定し、需要予測が低いときには価格を低く設定していくことで売上を適正化していきます。上記の図でも、従来の価格設定と比較して、レベニュー・マネジメントを適用した場合には、濃い青の面積が大きくなっており、売上が適正化していることが分かります。

ホテルの価格設定を例に考えてみましょう。従来の価格設定は、年間を通じて同じ価格を提示している状態だと考えください。レベニュー・マネジメントを適用する場合には、繁忙期である年末年始、夏季休暇の時期には高い価格を提示し、平日等の閑散期には低い価格を設定するようなイメージです。そのことにより、従来の価格設定よりも売上を伸長させていきます。

価格を設定する際には、需要予測に基づきますが、需要の多寡は、期間、エリア等の観点から検討されていきます。期間の需要の変動による価格設定の例は、映画、レンタカー、タクシー、電力料金等があげられます。また、エリアの需要の変動による価格設定の例は、CATVの料金設定等があります。また、飛行機の価格は一定期間よりも前に購入すると割引を提示する料金設定となっています。このように、価格設定をする際には、期間、エリア、購入のタイミング等の観点から検討をしていきます。

■ダイナミックプライシング
インターネットや各種デバイスの発達よって、ダイナミックプライシングと呼ばれる手法も出てきています。基本は、需要が高いときには高い価格を、需要が低いときは低い価格を提示するというレベニュー・マネジメントの考え方に基づいています。
スポーツ業界では、米国の大リーグの観戦チケットの価格を球団の人気や勝率等によって、調整するようなケースも出てきています。また、電力業界ではスマートメーター等のデバイスの発達により、需要と供給のバランスから価格設定をするようにもなってきています。
更に、今後AIが発達することにより、より精緻な価格設定により売上の最適化がなされていくようになることが予想されます。