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■プロジェクトが必要な理由

 コロナ禍において、事業を変革していくとか、DXを推進するという機会はますます増えていくことと思います。このような、取り組みを実施するためには、プロジェクトを立ち上げることが必要です。ここでは、プロジェクトをシステム導入のような明確な目的のために決められた期間において、人、予算を確保し推進していく取り組みと捉えています。

 このようなプロジェクトを会社に立ち上げようとしても上手くいかないケースがよくあります。何故でしょうか?それは、プロジェクトが日常業務の延長線上の取り組みではないからです。多くの社員は、決められた仕事を決められたやり方で遂行していくこと前提にしています。ですから、プロジェクトのように、新しい取り組みで、且つやり方が定まっていない仕事を進めていくことになれていません。そのため、いざプロジェクトを会社に立ち上げようとしても、それを担う社員がいないためプロジェクトを推進できないという事態に陥ってしますのです。

■プロジェクトチームを立ち上げる方法

 それでは、どのようにして会社にプロジェクトチームを立ち上げればよいのでしょうか?

 ここでは、詳細な方法論ではなく、プロジェクトチームに身につけさせるべき考え方について3つの原則にとしてご紹介していきたいと思います。

①期待値管理

 まず、一つ目の原則は期待値管理です。会社にとって、プロジェクトがどのような位置づけにあるかを理解させることが必要です。また、プロジェクトのオーナーである、社長や経営陣が何を求めているのかを理解することが必要です。別の言い方をすると、プロジェクトのオーナーが「何を」、「いつまでに」、「いくらで」実現することを求めているのかを把握するということです。

 プロジェクトのオーナー側の立場であっても同じで、何をいつまでに実現するのかを明確に決めて、プロジェクトチームに示すことが重要です。良くありがちな失敗というものがあります。漠然としたゴールを伝えるだけで、プロジェクトを立ち上げたのですが、時間がたって途中経過を聞いてみると何も進んでいないというような状況です。これは、ゴールや期待値をしっかりと伝えていないために起こることです。

②バックワード

 次の原則は、バックワードで考えていくということです。何をいつまでにやるべきかを明らかにした後は、それを実行していくことが必要です。具体化していく際には、ゴールから考えていく必要があります。プロジェクトは、数週間、数か月、場合によっては1年以上にわたるような場合もあります。しかし、日常業務においては、それほど長い期間の仕事というものありません。今日の何時までとか、長くて数日といった単位で仕事を任すことが多いのではないでしょうか。

 プロジェクトのような長いスパンで仕事をする場合には、ゴールまでどのような途中地点(マイルストン)があるのかを洗い出していくことが重要です。途中地点を洗い出すときに重要なことが、ゴールから考えていく、つまりバックワードで考えるということです。

③仮説思考

 三つ目の原則は仮説思考で取り組むということです。日常業務と違い、プロジェクトにおける仕事は答えが無い場合が多いです。経験したことがない部門の業務を可視化し、あるべき業務を洗い出すということや、システムツールを選定するということに正しい答えはありません。この時に重要となるのが仮説を持つということです。現状考えうる中で正しいと思われる答えを論理的に仮置きします。仮の答えがあれば、具体的に仕事を進めることが可能となります。そして、仕事を進めていくうえで、仮説が誤っていたらそれを修正していきます。そうすることで、仮説の精度を高めていき、最終的な答えたどり着くことが可能になります。

 以上の三つの原則を社員が理解をして実践できれば、具体的な方法論はプロジェクトを進めながら身に着けていくことも可能です。会社を変革するためにプロジェクトを立ち上げるならば、ぜひこの三つの原則を社員に理解をさせることからはじめてみると良いと思います。

(第121回: 2021/2/10)