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業務自動化を実現する3つのポイント

■業務自動化の一番の障害

 業務自動化を進めようとすると問題になることがあります。それは、「自動化して仕事が無くったら、社員はどうすればいいの?」ということです。

 業務自動化を進めるときに、ネックになるのが、この仕事が無くなったら自分たちはどうすればいいのだという、社員の恐怖感なのです。無理に自動化を推し進めると、強い抵抗を引き起こし、他の社員の離反を招くことになりかねません。これが分かっているからこそ、社長も思い切って業務自動化を進めることが出来ないという面があります。

 しかし、このことは、既存の会社にとっては非常に大きな損失です。なぜなら、これから新しく生まれてくる会社は、新しいテクノロジーを活用する前提で、立ち上がってくるからです。つまり、同じ業界であったとしても、新しい会社は既存の会社よりも圧倒的な生産力を持っているということになります。ですから、社員の反発があるからと言って、業務自動化を止めてしまうということは、下手をすると自分の会社の首を絞めることになりかねません。

■業務自動化の障害を乗り越えるための方法

 では、どのようにすれば、会社の業務自動化を進めることが出来るのでしょうか?弊社では、循環型の業務自動化というものをお勧めしています。循環型の業務自動化は、リストラせずに、業務自動化を推進することを指し、3つのポイントがあります。

 そのポイントとは、①リストラは絶対にしないと周知する、②配置転換先の業務を選定する、③実際に配置転換するというものです。

①リストラは絶対にしないと周知する

 業務自動化をすることによって仕事が無くなったら、リストラされるのではないかという恐怖感があると、取り組みを前向きに捉えることが出来ないばかりでなく、逆に自動化しないように抵抗する社員が出てきます。更に、当事者たちだけなく、会社全体の雰囲気が悪くなり、会社や社長に対する求心力も失われる恐れがあります。

 やはり、日本の会社は希望退職を募るような間接的な方法も含めて、リストラをすることを前面に押し出すことは避けた方が賢明です。会社に対するロイヤリティーを維持しつつ、会社の雰囲気を明るく保つためにも、業務自動化を行ったとしても、リストラは絶対にしないと周知することが大切です。

②配置転換先の業務を選定する

 では、業務自動化によって、仕事が無くなった社員には何をさせれば良いのでしょうか?タイミングよく、社員が不足している部門や業務があれば、その業務に配置転換させることが出来ます。しかし、都合よくそのような仕事があるとは、限りません。そのようなときには、「7つの習慣」に出てくる第二領域の業務に着目します。第二領域の業務とは、緊急度は高くないのですが、会社にとって重要な業務です。例えば、新規事業の立ち上げのような仕事です。こういった仕事は、重要なことは分かっているのですが、日常業務に追われて、なかなか手を付けることが出来ません。そういった仕事をさせる絶好の機会が業務自動化によって、もたらされるのです。

③実際に配置転換する

 そして、配置転換先の仕事が決まったら実際に配置転換をさせます。配置転換をさせるときには、程度の差こそあれ、計画を作り、説明をし、教育することが必要となります。

 以上の3つが、業務自動化によって、仕事が無くなってしまうのではないかという負のイメージを払拭して、明るい前向きな姿勢で業務自動化を現実のものとするためのポイントです。弊社では、配置転換までを見据えて、業務自動化のコンサルティングやセミナーを実施しております。お問い合わせやご参加をお待ちしております。

(第52回: 2019/10/9)