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■ポストコロナで求められるデジタル化とは?

 コロナの終息に向けてのシナリオは悲観的なから楽観的なものまでいくつかありますが、今回(2020年5月)の緊急事態宣言解除を持って、スパッと終息していくというものではないというのが大方の見方です。そのため、できるだけ「3密を避ける働き方」というものが、引き続き求められ続けるのではないでしょうか。

 また、第2波が第1波よりも小さな波だという保証はどこにもありません。そのように考えると、事業の継続性の観点からも、「3密を避ける働き方」を実現しつつ、生産性を高めていくことが必須となっていくように思います。

 第1波の自粛においては、多くの会社がリモートワークに移行しました。同時に様々な課題が見えてきたことも事実です。リモートワーク時におけるコミュニケーションの取り方や業務の効率性もその中の大きな課題です。

 また、中堅・中小企業においては、リモートワークがあまり進まなかったというケースもあったのではないでしょうか。大企業と比較しても、PCやVPN等のハード面が整っていなかったこともあるでしょう。しかし、事業の継続性と、更なる生産性向上を考えると、中堅・中小企業においても、より高いレベルでデジタル化を実現してくことが求められることも明らかです。

■ポストコロナの4つのデジタル化

 ポストコロナ時代において、中堅・中小企業において、デジタル化が必要になるとして、では、具体的にどのようなデジタル化が求めれるのでしょうか?

 ここでは、4つのデジタル化のカテゴリーを挙げたいと思います。

①リモートワークを実現するデジタル化

 ポストコロナにおいて、最も基本的なリモートワークを実現するためのPC、VPNのようなハード面から、ソフト面ではオンライン会議ツールやチャットツールの活用までが含まれます。ハード面を準備することと、コミュニケーションツールを活用するというシンプルなデジタル化が求められる一方で、リモートワークの対象業務や対象者の明確化、リモートワークにおける社員の評価方法などといった仕組み面の整備も必要となります。

②ペーパーレスを実現するデジタル化

 次にリモートワークを実現するために障害となってくるものが、紙とハンコを使用する業務です。実際に今回リモートワークを実施している会社でも起こっていたことが、上司の承認を得るためだけに、ハンコをもらいに会社に来るということでした。通勤時間や前後の仕事の効率性、社員のモチベーションということを考えると、無駄なプロセスであることが分かります。

 ですから、紙とハンコで行われている業務をデジタル化して、ペーパーレス化していくということは、リモートワークの実現と効率的な業務遂行において必須となってくるはずです。

③自動化を実現するデジタル化

 3つ目のデジタル化は自動化です。これは、マクロやRPAを活用して、単純作業をデジタル化してくことです。単純作業を自動化していくことは、リモートワークを実現していく上でも、業務の効率化のうえでも大切なことです。単純作業が少なくなれば、人がやるべき業務量が少なくなりますので、その分、リモートワークへの移行もスムースになります。

ECを実現するデジタル化

 そして、営業面におけるデジタル化も忘れることが出来ません。つまり、ECを促進するということです。対面での、販売が困難になった際に、オンラインでの販売チャネルを持っておくことが出来れば、売上減少へのリスクを小さくすることも期待できます。

 以上の4つがポストコロナ時代において、まず必要とされてくるデジタル化です。貴社においても取り組むべきデジタル化はありましたか?

(第85回: 2020/5/27)