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手取り足取り、細かな指示を出さないと部下が動かない、指示待ちになって困るという事態に悩まれている社長や経営幹部の方は多いのではないでしょうか。そもそも、組織の中で上に立つ社長や経営幹部といった方々は、有能な方ばかりですので、ご自分のように動かない人に対して、何故思うように動かないのかという思いにかられることもあるのかもしれません。

また、圧倒的なカリスマ性がある社長であれば、部下を巻き込んであるべき方向性に向かわせることも可能かもしれません。しかし、いくら能力が高いリーダーであっても一定規模以上の組織になってくると、社員を巻き込む神通力も通じなくなっていきます。

また、社員数が何万人もいるような組織において、一人のリーダーのカリスマ性だけで社員をあるべき方向に動かすことは不可能なことは想像に難くありません。社員が適切に動くような仕組みがあったからこそ、何万人もの社員を動かすことのできる組織になったともいえるのではないでしょうか。

弊社では、社員が適切に動く仕組みを考えるときの基本的なフレームワークとして、TDRを提唱しています。Tはターゲティング、Dはドキュメンテーション、Rはレポーティングの頭文字となっております。

T:ターゲティング
まず、仕組化しようとしている対象業務を明確にすることが必要です。特に、対象業務が定常業務なのか、非定常業務なのかを区分けをすることが重要となります。

通常、細かに指示を出さなくてはいけないのは、新規事業開発等の非定常業務であることが多いです。定常業務であれば、仕組化を推し進めれば良いのですが、非定常業務の場合には、仕組化にかかる費用対効果を踏まえて仕組化するか否かを検討する必要があります。

同時に、対象業務のあるべき姿/ゴールの姿を設定することが大切です。このときに、定量的かつ、測定可能なゴールを設定すると進捗を可視化することができて、達成に向けたバックアップが行いやすくなります。

D:ドキュメンテーション
指示が繰り返されているような場合には、それらの指示内容を文書化することや、マニュアル化することが有効となります。特にどうしても徹底させたいことや、どの拠点においても普遍的に行わなくてはならないようなことは、マニュアル化、チェックリスト化しておくことで、繰り返し指示を出さなくても実行力が高まることが期待できます。多店舗展開している飲食店やフランチャイズシステムで成功している企業は文書化・マニュアル化が徹底されています。

R:レポーティング
三つの目の観点は、ゴールに向けて取り組みが進んでいるかをモニターするレポーティングについてです。ゴールを設定して、マニュアル、チェックリストを作成しても、完全に放置していては、取り組みが進むことはありません。四半期に1回、月に1回、週に1回といったタイミングで、進捗度合いを定期的に経営幹部に報告がなされるようにすることで、取り組みが実際に前に進むようになります。

以上のように、社長や経営幹部による現場への細かな指示が多するとお感じの場合には、TDR(ターゲティング、ドキュメンテーション、レポーティング)を意識して、仕組化を検討してみてはいかかでしょうか?

弊社では、TDRを内包した形で、業務自動化の仕組みを構築するお手伝いをしておりますので、お気軽にお問合せ下さい。

(第11回: 2018/12/26)