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破壊的イノベータの5つのスキル(④ネットワーク力)

「イノベーションのDNA」で破壊的イノベータが共通して持っていることが多いとされる5つのスキルの中の一つ、「ネットワーク力」と「ネットワーク力」を身につけるヒントについて考えてみたいと思います。

①関連づける力
②質問力
③観察力
④ネットワーク力
⑤実験力

■ネットワーク力とは?
最近よく聞かれるようになったことの一つとして、社内の人との飲み会が愚痴大会のようになってしまうのであれば、社外の人と交流しネットワークを広げた方が良いのではということです。しかし、この時のネットワーキングの目的は、もしかしたら営業目的やビジネス上の付き合いの幅を広げるというイメージが強いかもしれません。
他方、イノベータはアイデア・ネットワークを広げることを求めており、知識の幅を広げるために多様な背景や視点を持った人と会うことを精力的に求めているそうです。例えば、企業に所属しているイノベータであれば、自分の会社のCEOよりは、郵便の配達員のような自分と違ったバックグラウンドや考え方の人と話すことから得られる気づきや知的な刺激を重視するようです。

■ネットワーク力を身につけるヒント
ネットワーク力を伸ばすヒントして以下が挙げられています。

ネットワークの幅を広げる
アイデアのブラッシュアップする際に相談できる相手を10人書き出してみます。このときに自分の背景や考え方と全く異なる人が多い方が好ましいようです。そのような人を見つける際には、「出身国」、「産業」、「性別」、「職業」、「役職」、「年齢(あなたと20歳以上はなれているか)」、「政治観」、「社会経済的地位」といった視点から人を眺めてみることが勧められています。

「食事時のネットワーキング」計画を立てる
自分と経歴が全く異なる人と少なくとも週一回は食事をとるようにする計画を立てると良いようです。

年に少なくとも二度は会議に参加する
自分の専門分野と関係ある会議と関係のない会議を一つずつ選んで出席するようにします。

創造の場をつくる
新しいアイデアを気軽に話し合え、創造的刺激を与えてくれそうな人を選んでディスカッションする場を設けます。その時に、創造性を掻き立てるような場所を選ぶことも大切なようです。

外部から人を招く
週に一度、自分のバックグランドと全く異なる人を招き、職場のチームとランチに行くようにします。

合同研修を行う
異なる産業、事業領域、地域の専門家を捜し、彼らの研修や会合に参加して異なる分野の経験をすることを勧めています。

提示されているヒントはすぐにできそうなモノから少し時間がかかりそうなモノまで含まれていますが、やってみれば必ず良い刺激がもらえそうなものばかりだと思います。特に、普通に生活をしていると同じ人と会い、同じ話をしていると考えが凝り固まってしまいがちですので、自分と異なるバックグランドや考えの人と会うというのは非常に良いと思います。そのとき、あなたのバックグラウンドと異なる人を選ぶ際には、「出身国」、「産業」、「性別」、「職業」、「役職」、「年齢(あなたと20歳以上はなれているか)」、「政治観」、「社会経済的地位」 等は参考になる視点だと思います。

[参考文献]
クレイトン・クリステンセン. ジェフリー・ダイアー. ハル・グレガーセン(著). 櫻井裕子(訳). (2012). イノベーションのDNA. . 株式会社 翔泳社.