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水平統合と垂直統合

■水平視点と垂直視点
企業のM&A、提携、アウトソーシングを検討する際の視点として水平視点と垂直視点があります。

水平視点: 製品・サービスやエリアの視点
垂直視点: 研究開発・調達・製造・マーケティング・営業等のバリューチェーンの視点(大きくは調達・製造側の川上と営業側の川下に分かれます)

■水平統合とは
水平統合とは、製品やサービスのセグメントで統合を進めていくことです。製薬業界などで頻繁に行われている時期がありまた。水平統合を実施する企業は、下記のようなメリットを狙っています。

・マーケットシェア/業務効率性の向上
マーケットシェアが大きくなることによって、事業運営の優位性が高まります。また、規模が大きくなることによって、設備投資等にも積極的に取り組むことができ、より効率的なオペレーションを目指すことができるようになります。
・製品力の向上
それまで扱っていなかった製品や原材料等を扱えるようになり、製品のラインナップに広がりを持てます。
・競合数の削減
ライバル企業を統合することにより、競合他社を減らすことができます。
・供給者や顧客に対する購買・販売力の向上
取扱量が増えることによって、スケールメリットを生かした調達が可能になります。また、プレーヤー数が減ることによって、供給者や顧客に対して、有利な価格設定をしていくことが可能になるかもしれません。
・柔軟性やダイナミクスの向上
マーケットシェアや製品ラインナップ数の向上により、様々な打ち手を講じることが出来るようになり、事業運営に柔軟性やダイナミクスが増していきます。

■垂直統合とは
垂直統合とは、一つの産業における自社と異なるバリューチェーンに向けた統合で、大きく川上側か川下側かに分かれ、各々下記のような狙いがあります。

<川上統合(製造・調達機能の統合)>
・供給者から圧力の低減
自前の調達能力を獲得できますので、他の供給者からの圧力が少なくなります。
・調達価格の低減
自前の調達能力を獲得することにより、それまで支払っていたマージン分を削減できる等調達価格を低減するが可能です。
・製品の品質向上
自社において調達・製造することにより、品質コントロールが可能になります。
・ノウハウの蓄積/保護
製造ノウハウ等を自社内に抱えることができるようになり、ノウハウを蓄積/保護していくことができるようになります。

<川下統合(販売機能の統合)>
・販路確保によるコスト低減
自前で販路を確保することにより、マージン分を削減できるため販売コストの削減が可能になります。
・販路をコントロールすることによる交渉力の増加
自社で販路を持つことにより、他の小売店/代理店等に対する交渉力の向上を期待できます。
・最終顧客へのアプローチ
最終顧客に直接アプローチが出来るようになり、正確な需要量や潜在ニーズなどを把握することができるようになります。
・ブランド力向上
最終製品をコントロールすることにより、最終顧客に対するブランドイメージをコントロールすることが出来るようになります。

以上のように水平統合・垂直統合では、それぞれ目指しているものが異なっており、自社の中長期の戦略に基づいて、適切な統合形態を検討・選択してく必要があります。