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ミンツバーグの経営上の10の役割

■経営上の10の役割とは?
経営上の10の役割とは、1990年に経営学者のヘンリー・ミンツバーグ教授が自著の中で提唱したものです。経営者やマネージャーには、多様な役割を期待され、こなしていく必要がありますが、共通して必要とされる役割を10に纏めています。10の役割は大きく3つのカテゴリー(対人関係、情報伝達、意思決定)に分けることができます。

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カテゴリーごとにそれぞれの役割を説明してきます。

■対人関係のカテゴリー
①傀儡
社会上、形式上、法律上責任を担っている上長。周りの人は、何かしらの気付きを与えてくれる人物として、また権威がある人物として接してきます。
②リーダー
会社全体・部門・チームのリーダー。従業員・メンバーのパフォーマンスをマネジメントし、責任を負っています。
③リエゾン
社外、社内の関係者とのコミュニケーションの担い手。組織にとってプラスとなるように効果的にネットワークを築く必要があります。

■情報伝達のカテゴリー
④モニター
会社、業界等の内部・外部環境の変化の監視役。生産性と福利厚生が両立するように従業員・チームをマネジメントする必要があります。
⑤情報提供
従業員や同僚に有益な情報を提供する必要があります。
⑥広報
社外の人たちに向けて、組織のことを伝達する責任があります。

■意思決定のカテゴリー
⑦起業家
組織の変革と創造の担い手。問題解決と新しいアイデアの創造を主導していきます。
⑧調停
組織に想定外の出来事が起こったときの責任者。論争や衝突の調停も行う必要があります。
⑨リソース配分
組織のリソースが適切に配分されるように意思決定します。このリソースには、人的、財務的リソースを含めた様々な組織のリソースが含まれます。
⑩交渉
組織、部門、チーム内で発生する重要な交渉について責任を負い、ときには指示を出す必要があります。

■まとめ
以上のように、経営者・マネージャーに求められる役割は多岐に渡りますが、総じて組織を運営において費用対効果の高い役割が求められています。

また、当然ですが、形式的に決まったやり方があるものではなく、状況に応じて必要とされている役割を担っていく必要があります。

個人的には、④のモニターが経営者にとって常時、もしくは定期的に求められている役割だと考えております。

適切に内部・外部環境をモニターすることにより、状況の変化や問題・課題を把握する必要があるからです。

そのうえで、状況に応じて他の9つの役割のいずれかを時には同時並行で担っていく必要があるのだと思います。

[参考サイト]
Mintzberg’s Management Roles. Minds Tools.  https://www.mindtools.com/pages/article/management-roles.htm