組織変革におけるコンサルタントの活用
■組織変革の主導者は誰か
変革活動に対して最終的に責任を持つのは企業内部の経営者やマネージャです。しかし、変革の現場の主導するのは、企業内部の経営者・マネージャー・従業員のこともあれば、外部のコンサルタントであることもあります。大幅な組織変革が必要な場合には、外部からコンサルタントを活用して、変革に当たらせることが有用な場合もあります。
■外部コンサルタントを活用する場合の考慮点
外部コンサルタントを活用する場合に、どのようなことに留意すればよいのでしょうか?下記表に、変革のエージェントに内部人財を活用する場合と、外部コンサルタントを活用する場合のメリット・デメリットを記載しました。
この表に記載の通りに、外部コンサルタントの活用には2つのメリットが考えられます。
①組織内部では気づくことが難しい外部ならではの視点で状況を分析することができるため、新しい視点で問題・課題を洗い出し・改善策を立案できることが期待できます。
②組織内部のしがらみがありませんので、大胆に成果に直結する施策を打ちやすくなります。
一方で、外部コンサルタントを活用することによるデメリットとして、以下の2点を考慮する必要があります。
①外部コンサルタントは組織の成り立ち・業務手順・文化を短時間で完全に把握することが難しく、実情からずれた分析結果となる懸念があります。
②外部コンサルタントは、組織内部のしがらみがないため、大胆な施策を打てる反面、そのことが性急すぎる変革となり、結果がついてこない懸念があります。
このように、組織変革においてコンサルタントを活用する際には、これらのメリット・デメリットを考慮して、自社の状況に照らし合わせて要否を決定する必要があります。
また、コンサルタントを活用するのであれば、変革プロジェクトを多数経験して、組織内部の文化・業務手順を考慮して、組織内の人財と協働できるコンサルタントを活用することが効果的となります。