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競争優位に貢献する人間の能力

■競争優位に貢献する人間の能力とは?
コア・コンピタンスを提唱した、ハメル教授が自著「経営の未来(参考文献参照)」の中で論じている企業の優位性に貢献する人間の能力について考えてみたいと思います。抽象的な内容であるため、直ぐに何かを得られるという類の話ではありませんが、21世紀の経営や働き方を考えるときに重要な示唆があると思います。

まず、下記の図の通り、競争優位に貢献する能力として、「従順さ」、「勤勉さ」、「知性」、「自発性」、「創造性」、「情熱」の六つの能力があるとしています。

「従順さ」とは、会社や上司の指示にちゃんとと従うことを意味します。

「勤勉さ」は、日本においては特に美徳とされてきた一所懸命働くことです。

「知性」は、偏差値教育に代表される知識をどれだけ持っているかということを指しています。

「自発性」は指示待ちではなく自ら働きかけて仕事を作ることや問題解決しようとする能力のことです。

「創造性」とは、問題解決やイノベーションを起こすために、既存の枠組みではなく全く新しい視点や突飛なアイデアを考え出して形にしていく能力です。

「情熱」とは、自分が好きなことが分かっていて、それをやり遂げたいという思いと、意志の強さといっても良いかもしれません。

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■競争優位に貢献する人間の能力とは?
「経営の未来」の中では、「従順さ」、「勤勉さ」、「知性」という要素は競争優位に貢献する度合いが全体の2割程度しかなく、「自発性」、「創造性」、「情熱」が競争優位性生み出す能力の8割を占めていると述べられています。このことは、「従順さ」、「勤勉さ」、「知性」の価値が無いと言っているのではなく、これらの能力は探そうとすれば比較的に容易に探すことが出来る能力だからです。例えば、安価で従順で勤勉な労働力を得るために企業は発展途上国に製造拠点を移動することが出来ますし、知識が豊富であるという意味での知性についてはインターネットが登場してからその価値が低下してきていると言えます。

また、個人的な考えとしてAIやロボットが発達してくるときに真っ先に代替されていく能力が、「従順さ」、「勤勉さ」、「知性」だと考えています。他方、AIが持ちえない能力が好き嫌いといった感情やこうなりたいという意志だと思います。まさに、ハメル教授が優位性を築くために必要な能力だと言っている「自発性」、「創造性」、「情熱」と重なる部分だと思っています。

「自発性」、「創造性」、「情熱」がある人財をどのように採用し、引きつけるのか、またどのようにすればこれらの能力を引き出すことが出来るのかということに解を見出した企業が躍進していくことになると思います。筆者個人としても21世紀において必要とされるこれらの能力を引き出すことができる新しい仕組みについて、引き続き考え続けていきたいと思います。

[参考文献]
ゲイリー・ハメル, ビル・ブリーン(著), 藤井浩美(訳). (2008). 経営の未来. 日本経済新聞出版社.